明治37年、日露戦争の折、明治天皇より戦地への慰労品として、菊のご紋入りの粟おこし、「恩寵のおこし」が35万箱も送られました。
戦地でとても喜ばれ、帰国後にその評判が全国に広がり、大阪名物・粟おこしが有名となります。
そのとき、その粟おこしを作ったのが、「あみだ池大黒」さんです。
1805年、小林林之助(利忠)さんが、長堀川の川べ、あみだ池にて創業。
全国から大阪に米を運んでくる千石船の、船底にたまる余剰米を買い取り、粟おこしに加工して販売をはじめました。
昭和3年、三代目利昌さんは近代工場化し、生産能力を飛躍的に向上。
さらに、大阪の観光名所ともなる大黒像コレクションをはじめたり、連合艦隊寄港のときには、伝書鳩を使って海上で大量受注するなど、なかなかの商才を発揮します。
戦後も、全自動おこし製造機を開発し、大阪万博にも出店するなど、今なお、宮内庁御用達であり、大阪が誇る名店です。
上の写真は店員さんの許可をいただいて撮影させていただきました。
Photo by DaiOsaka Dolls